音楽と映像、ストーリーの力で、心に響くコンテンツと体験を創るクリエイター。

Projection Mapping and Lighting Show : Upopoy Kamuy Symphonia

アイヌ民族の歴史や文化を伝える日本初の国立施設 Upopoy (ウポポイ) が7/12 Sun に北海道白老町にオープン。民族博物館や体験型フィールドミュージアム、民族共生公園などで構成され、失われつつあるアイヌ文化を復興・発展させる拠点として注目を集めています。

今回JKDで担当させて頂いたのは、7/18 Satより開始された夜のウポポイの目玉となる大型のプロジェクションマッピングとラインティングを絡めたショウ。アイヌに伝わる創世神話を、繊細かつダイナミックな14分弱の手書きフルアニメーションと、魂とよさぶるような音楽、サウンドデザインとのシンクロで描いています。
映像作品は、ドーム型の体験交流ホールの壁面をメインに、周辺の丘や川、彫像などにプロジェクションマッピング。広大な敷地のいたるところに配置されたライティングが、音楽とマッピング映像にタイトにシンクロ、幻想的で、ストーリーに引き込まれるような空間演出に成功。JKDがこれまでに制作したオーディオビジュアルワークの中でもベスト3の1本に入る仕上がりとなりました。音楽はOKI Dub Ainu Bandで世界的な評価を得る音楽家、OKI そして、同じく札幌を拠点とした世界的な活動で知られるKuniyuki Takahashi. 本物の表現に迫るべく、真剣勝負のコラボレーションにアニメーターは、山田遼志、小野ハナ, 久保雄太郎, 有吉達宏の4名。オープニングとエンディングのモーションは、JKD visual team のShotaro Tomiyama + Ko Kudo が、全体の映像ディレクションは、シェーン・レスターが担当しています。
美しい湖に面した広い敷地内で展開されるアイヌの創世神話のストーリー。見る人を惹き込むような体験を作ることができたかと思います。北海道に行く機会あれば、ぜひご覧になってみてください。
(8/30までは月曜を除く毎日、9月以降は毎週土日と休日夜 日没後数回上映)

Helly Hansen: Be With Water

高機能な防水ウェアで知られるノルウェーのブランド、ヘリーハンセンのブランドムービーを企画制作しました。コンセプトは、”BE WITH WATER” 140年以上セーリングやトレッキング、スノースポーツなどのための防水テクノロジーを通じて「水」と関わってきたブランドの世界観を表現しています。 ディレククターは柘植康人。空から降った雨が、山、川を通じて海へと流れ出るまでの水の旅を、一人のトレッカーの目線を通じて表現。壮大な自然のランドスケープや大胆なクローズアップ、抑制されたサウンドデザインによって、自然への畏れ、日本的な美意識、精神性にまで踏み込んだ仕上がりとなっています。

コンセプトは、”BE WITH WATER” 140年以上セーリングやトレッキング、スノースポーツなどのための防水テクノロジーを通じて「水」と関わってきたブランドの世界観を表現しています。 ディレククターは柘植康人。空から降った雨が、山、川を通じて海へと流れ出るまでの水の旅を、一人のトレッカーの目線を通じて表現。壮大な自然のランドスケープや大胆なクローズアップ、抑制されたサウンドデザインによって、自然への畏れ、日本的な美意識、精神性にまで踏み込んだ仕上がりとなっています。

Coleman : Welcome the Unexpected

田我流、鎮座DOPENESS ら4名のラッパーによる奇跡のフリースタイルセッションを収録したコールマンのブランドムービー。

100年以上の歴史を持つUSブランド、コールマンが今回のフィルムで伝えるのは「自然の中に飛び込み、予想外の出来事も、ぜんぶ、面白がってやろう」という精神。4人のラッパー達が、予想外のハプニングを乗り越えながらキャンプ地を探す前半のロードムービー部分と、1日の終わりにキャンプファイヤーを囲みながら、即興ラップによるセッションを行う後半部分で構成。特に注目すべきは、2:32以降の完全即興で言葉を繋いで行く「サイファー」のシーン。(*サイファーとは、その場に集まったラッパーたちが、それぞれの言葉にインスピレーションを重ね、連鎖させてゆく、ジャズのセッションに近い言葉のアート。)

予測不可能な大自然の中で、本物のサイファーを実現させるためJKDが選んだ実力派ラッパーは、山梨を拠点に精力的に活動するStillichimiyaの「田我流」と「Big Ben」、卓越したスキルで注目を集める新世代フリースタイラー「チプルソ」、そして天才ラッパーとして幅広い活躍をみせる「鎮座DOPENESS」。4人の異才が紡ぎ出す即興による日本語のアート、そのグルーヴと創造性を感じられる作品に仕上がった。

映像監督には、「女子高生忍者」「世界初かわいい味噌汁」ウェブムービーでも注目を集める鎌谷聡次郎を起用。どんなハプニングも、最高の思い出になるアウトドアの魔法を、抜群のセンスとリアリティあふれる映像で表現。トラックメイカーはOlive Oil。

Airbnb China: Taipei

沖縄での撮影を終えて、飛んだのはお隣、台北。2月の台北は沖縄よりも肌寒く、全体的に沈んだトーンの街の色味が印象的。(沖縄のあとだから余計そう感じたかも) 今回の4都市での撮影で、最も苦戦したのがこちらの台北。準備期間の短さに加え、現地プロダクションのプロデューサーが英語が全くNGなため、全てのコミュニケーションを現地のコーディネーター経由で行うことになり、 この手の緊急プロダクションにおいては、ある意味致命的な体制で撮影に臨むこととなった。 にもかかわらず、チーム一丸とはまさにこのこと。途中から体制をたてなおし、撮影自体はうまくいった。

Airbnbホスト、ハービーのリスティング(部屋) 、村上春樹の小説の名前がついたライブハウス(下北にありそうな雰囲気)、地元のクラブでの若手ヒップホップクルーによるライブなど、いい素材が結構撮れた。

ハイライトは、台北のベースミュージックシーンで活躍する5人編成のエレクトロニックバンドOVDSとの出会い。 Beans & Beatsという結構いい感じのレコードショップでインタビューを敢行。メンバーの一人がアドリブで歌い出した彼らのオリジナル音源を、同録音源にミックスして使っている。

最後の撮影地は、Double Checkというミュージックラウンジ。これまた、Tokyoにも中々ないレベルの空間だった。素晴らしいサウンドシステムとインテリア。暖かく迎えてくれたショップオーナーKen やスタッフの存在も忘れられない。 日本以外のアジアを見た場合、洗練されたカルチャーのレベルという点において、最もTokyo に近い街は、間違いなく台北だ。Kenがとなりのオープンするギャラリースペースでのコラボレーションを約束して、次の撮影地、バンコクに向かった。

Airbnb China: Okinawa

新しい時代のコンンテンツを巡る旅。 第一弾は、2018年春に関わったAirbnb Chinaのプロジェクト。 ”Have been there but not done yet”. 「行ったことあるけどやったことない」というコンセプトをもとに、 中国の若い世代に人気の旅先、沖縄、ソウル、バンコク、台北の4都市をまわり各地のディープなスポット、カルチャーを紹介するドキュメンタリーフィルム4本を制作しました。 2週間のプリプロ期間を経て、各都市4日ずつの工程でまわり、もどってから2週間で仕上げるというタイトスケジュール。ディレクターは元WKの同僚、兄貴分的な存在で、NYとトロントを拠点に活躍するヘンリールー。 トロントからエディター2名を撮影に同行してもらい、撮影日の当日からホテルの一室で編集をスタート。 撮影クルーは、日本からのプロデューサー陣、ディレクター、エディーター、DP、カメラアシスタントの約10名、あとは現地のローカルプロダクションとのコラボレーションという想定のもと、最初のロケ地、沖縄から旅はスタートした。

沖縄のテーマはSimple Life In Green。緑の中でのスローライフ。 メインの撮影地となったのは、Airbnb ホストのKoji & Mari san のお父さんが作り上げたサチバルガーデン。 長年、土木工事業にたずさわり、自然環境の破壊と保全について考えていた彼が作り上げた夢の楽園は、庭というより、むしろ山に近い。広大な敷地の中に、生命力みなぎる大小様々な植物、花が咲き乱れている。 Koji, Mari sanと過ごした時間は素晴らしかった。彼らとのインタビューでは、 「本当の贅沢さとは、その時間にあること。ゆったりとした時間の中で生活していると、物欲がどんどんうすれていくこと。自然体で生きていると、いい人に出会うシンクロ率が高くなる」というコメントが印象的だった。 本当にうらやましい限り。沖縄南條に流れるゆるやかな時間をとらえた完成映像はこちらから。 音楽は、アーティスト宮内優里とのコラボレーションでオリジナル楽曲を制作。後半にきらりとしたタッチのピアノを絶妙な音階でいれてくるなど、腕利きコンポーザーとの久しぶりのやりとりは刺激的だった。